YAJIKITA ON THE ROAD 石川県・能登半島 <1> 2003/10/11
「七輪で焼いた魚はどーしてあんなに美味しいのか?」
そんなギモンを解明すべく、石川県の能登半島を訪れました
ここ能登半島の先端にある珠洲市(すずし)には 「幻の七輪」と呼べる 超逸品の七輪があるのだ〜♪
一体どんな七輪なのか? そして七輪焼きの美味しさの秘密は?

能登半島、七輪のナゾと魅力に迫る旅へ レッツラ・ゴ〜♪
今年の7月7日にオープンしたばかりの能登空港からしゅっぱーつ!
クルマでおよそ1時間。「幻の七輪」を求めて、やってきたのは能登半島の先端にある珠洲市。
丸和工業さんで作られているのは「切り出し七輪」という七輪。
「切り出し七輪」・・・普通の七輪とどんな違いが!?
珪藻土:1200万年ほど前、能登半島がまだ海だったころに植物性プランクトンの死骸が堆積してできた土。
能登半島のおよそ4分の3が、この珪藻土からできています。
でも、実際に採掘可能なのは ほんの一部。しかも今、日本で切り出しタイプの七輪を作っているのは
ここ丸和工業さんを含め、珠洲市にある3つの工場のみ。
*価格は練り物の3〜5倍 と確かに高価!ですが、大切に使えば一生もの。なにしろ、その特徴が!
@ 軽い!
A ひび割れしにくい!
B 断熱性&保温性抜群!
切り出し製法だと、珪藻土の組織が破壊されないので 細かい孔(あな)の数も多くなります。
だから通気性がよく炭火が燃えやすいのであ〜る。
そしてもうひとつ、大事なのは・・・遠赤外線が出てること!
遠赤外線は空気を暖めるのではなく、食材の中で電磁波が分子を振動させることによる加熱。(電子レンジ風?)
だから、食材の中まで加熱しやすく「生焼け」の心配もありません。
しかも食材の旨みを逃がさないので、外はこんがり・中はジューシーに。
珪藻土は加熱することで赤外線を大量に放出!さらに炭火自身の赤外線と混ざって効果倍増。
七輪+炭火という究極のコンビが食材を美味しく焼き上げる秘訣なのです。
そんないいことづくしの切り出し七輪、一体どうやって作られているのか?
さっそくゴム長靴に履き替えて、珪藻土の採石場へ見学に行ってみましょう!

【 採石場前で 〜 さつま・けいじさん と 】
薩摩さんってば、背が高〜〜〜い! 168cmの小川が 小柄に見えちゃう?!
丸和工業のさつま・けいじさんに、珪藻土を採掘している洞窟の中を 案内していただきました!

中は 水が湧き出して ビチャビチャです。途中、大工センターで買ってきた1足390円のゴム長が
とっても役にたってます。滑って転ばないように、、、慎重に慎重に歩いていきます。
採掘場は 作業場から車で 10分ほどいった山の中。
周りは全部珪藻土、、なのねぇ。
中にはいると 空気がひんやりします。でも、洞窟内は常に一定の温度なので、反対に冬は暖かく感じられるのね。
採掘のトンネルは アリの巣のように 縦横無尽に掘り進まれています、現在の全長はおよそ400m。
穴の先端では、珪藻土を その場所に合った大きさとカタチに切っていました。
まず向かった第一のポイントでは、特殊な工具(コンパスみたいに芯を中心に回りがカッターになって回転させて掘り出す)を使って円い筒状に切り出していました。

この円筒が 後に成形されて七輪になるんですね。。。
【 丸い珪藻土切り出し 】
また、他の場所では、職人さんがノミだけを使って、珪藻土を直方体に切り出しています。
この道40年という大ベテランのかたですが、大変な重労働、加えて孤独な作業、、、神聖な男の職場だ、、と感じたよ。
【 四角い珪藻土切り出し 】
* Web担当のカメラマンが一人遅れて出てこようとしたら途中で迷って、出口がわからなくなるハプニングもありましたが・・・。
ほんと 貴重な体験をさせていただきました。
つづいては、切り出した珪藻土の塊を彫って、形作っていく作業を見学。
いよいよ七輪らしくなってきます!
【 成型 〜 ひらのさん 】

* このとき作っていたのは「焼き鳥七輪」(小・¥6800)
縦30cm、横20cm、高さ16cmで、焼き鳥を焼くのにぴったりのサイズ。
* 固めの粘土を彫刻するような感じで、全て手彫り。
この道40年の感が頼りで 魔法のように仕上げていきます。。すごい。
ここで成形されて七輪は、およそ800度の窯(かま)で焼かれます。
この窯焼き作業はなんと45時間も続けられ、昼も夜も1時間毎に薪入れをして、一定の温度を保ち続けるとか
それでも、窯の蓋を開ける瞬間が 一番ドキドキ。。割れてしまうものも 少なくないからです。
【 窯の前 ・ 焼成前後の違い ・ まとめ 】

土色が 綺麗なサーモンピンクに。。
実際に、珪藻土を採掘するところから彫り出す作業・そして窯焼き、磨き、塗装、金具の取り付け・・・と、全行程を見学させていただきましたが 本当に手間ひまかけて 丁寧に作られているんですね〜。
さすが「幻の七輪」といわれるだけのことはあります。高価なのも納得!!
そんな 切り出し七輪、もちろん我々もお買い上げ!
いろんな種類がある中から選んだのは、魚が丸ごと焼ける大きさ・直径32cmの円い「朝顔七輪」。
さぁ 道具が手に入ったとあれば、早速使ってみたいというのが 人情!!
この幻の七輪で、美味しい焼き魚が食べた〜い!・・・ということで 向かったのは、奥能登の港町・輪島!
輪島といえば、輪島塗と並んで有名なのが朝市。輪島の朝市は、県外から訪れる人も多い、漁港ならではの観光スポットなんですが
夕方には地元の方々向けの「夕市」が住吉神社で行われています。
今回は、小規模ですがローカルな温かみのあるこちらの夕市に捕れたてのお魚をgetしに行きました。
ひらまさ、あじ、とびうお、しまだい、さば、かわはぎ、、
近海で獲れた キトキトのお魚が いろいろあるねぇ。
【 夕市にて 】
* やはり、地元の方が夕食の材料を買いに来るところだけあって、アットホームな雰囲気。
* 値引き交渉の末、ちょっとだけ おまけしてもらって、立派なアジを2尾購入いたしました。
魚を手に入れたところで、 さぁ 切り出し七輪の登場!
買ったばかりの七輪で 新鮮なアジの塩焼き、作っちゃいましょう〜〜〜♪
切り出し七輪を珠洲市で・日本海で捕れた活きのいいアジを輪島の夕市で手に入れて、やってきたのは輪島港〜!
日本海に沈む夕陽を見ながら、海岸での七輪焼きです。
まずは、炭で火を起こして!

着火材を入れすぎて、白い美しい地肌が すぐに真っ黒に。。。でも、すぐに良い感じで火が熾きました!
近くで釣りをしていたおじさんの視線を気にしつつ、、、
そして、カラスが狙っている気配を感じつつ、アジを焼いてみました!

こんがり・ふっくら焼けたアジ、美味しそうでしょ?
* 食材の鮮度だけでなく、焼く道が良いと
塩やお醤油だけのシンプルな味付けでもホントに美味しいのねぇ〜〜!
結論:能登の幻の 切り出し七輪は ほんとうに優れものだった。
この夜のお宿は 輪島から車をとばして1時間。
和倉温泉の多田屋さん こまかい気配りの行き届いた 良い宿でした。
お料理も 温泉・露天風呂の最高。
お世話くださった としさん! まぁお母さんみたいで、パワフルで♪



温泉が海に付きだしたように感じるロケーションにあって 海に浮かんでいるようで気持ちイイ
泊まってる部屋の窓から 釣り糸を垂らして 釣ったその場で調理してくれる、、!
なんて嬉しいお部屋もある とか?!今度は その部屋、、泊まってみたいね♪
ほんとの美味しさを求めて 歩いた 今回の能登の旅。
美味しゅうございました。